桜文化と日本人―美しい桜への招待
- 著者
- 小川 和佑
- サイズ
- A5判
- 頁
- 105ページ
- 製本
- ソフトカバー
- ISBN
- 978-4-86000-207-7 C0095
- 発行日
- 2011/04/10
- 本体価格
- 1,500円
**桜がわかると日本人がわかる ***
―――――――
人はなぜ桜に死の影を見る。桜は本来、清明美の極致。
美しい女身の精であった。女身ならばこそ、そこに豊かな
穣りと歓びがある。『古今和歌集』の春の歌にあるように
「あひ見むことはいのちなりけり」であったはずである。
(「花妖幻想の物語」より)
「私たちはなぜ、これほど桜に心惹かれるのか」
日本書紀から現代小説にいたるまで、
文学の中に描かれる桜をたどり、
古来から伝えられてきた日本人の桜観・桜愛を振り返る。
*** 目 次 ***
日本文学の古典でたどる桜観
咲くやこの花――桜愛の日本
花の飛鳥山春秋
――江戸花見物語
*
花巡礼Ⅰ 日光の梔子桜(クチナシザクラ)を捜せ
桜まんだら
――東大寺桜会から親鸞ゆかりの桜まで
*
花巡礼Ⅱ 雨情枝垂れ(ウジョウシダレ)と童謡碑
靖国神社とソメイヨシノ
幕末から明治にかけて創出の里桜
*
花巡礼Ⅲ 上野公園の寒緋桜(カンヒザクラ)
こよひ逢ふ人みなうつくしき
祇園の桜と明治浪漫歌
*
花巡礼Ⅳ 御衣黄(ギョイコウ)という桜
花妖幻想の物語
小説「花吹雪のなかの童子」「雪桜」
*
花巡礼Ⅴ 霞桜(カスミザクラ)を育てて――あとがきにかえて
** *** * ** *** *