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恋人たちの風景―ピエール・ロチと行くロマン紀行―

著者
伊原正躬
サイズ
四六判
210ページ
製本
ハードカバー
ISBN
978-4-86000-303-6 C0095
発行日
2015/05/10
本体価格
1,600円

個数  

Paysage d'amour

ピエール・ロチという
夢と欲望の船

フランス生まれの軍人、ピエール・ロチは
1870年、海軍少尉に任命され、
軍務で世界各地を巡った。
そして、現地の若い女性と恋をし、
そのロマンスを小説に著した。
21世紀の今、著者はその足跡を辿り、
彼のロマンティシズムとエキゾティシズム、
そして時代の香りを伝える。


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 芥川龍之介の作品に「舞踏会」という短編がある。彼は鎌倉に行く列車の中で出会った老夫人から、昔、彼女が若かった頃、鹿鳴館の舞踏会で一緒に踊ったフランス人将校についての思い出話を聞いた。彼女にその将校の名前を尋ねると「Julien Viaud(ジュリアン・ヴィオ)」という。それがピエール・ロチの本名であることを知る彼は感銘して『あの「お菊夫人」を書いたピエル・ロティだつたのでございますね』と問いかけると、老夫人は不思議な顔をして『いえ、ロティと仰有る方ではございませんよ。ジュリアン・ヴィオと仰有る方でございますよ』と繰り返すばかりであったという。この短編は、ただ、これだけで終わるが、そこには遠い昔、ロチに出会った老夫人の恋の残り香が感じ取れる。(第1章より)

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* * * 目 次 * * *

第1章 ピエール・ロチ(Pierre Loti)

第2章 トルコの恋人(Turque)
小説『アジヤデ』をめぐる旅

第3章 タヒチの恋人(Tahiti)
小説『ララフ(ロチの結婚)』をめぐる旅

第4章 日本の恋人(Japon)
小説『お菊さん』をめぐる旅

第5章 西アフリカの恋人(Sénégal)
小説『アフリカ騎兵』をめぐる旅

第6章 氷島の恋人(Islande)
小説『氷島の漁夫』をめぐる旅