詩を生きるために ―近・現代の超克文学・詩学論集
- 著者
- 尾崎まこと
- サイズ
- 四六判
- 頁
- 528ページ
- 製本
- ソフトカバー
- ISBN
- 978-4-86000-543-6 C0095
- 発行日
- 2025/09/10
- 本体価格
- 2,600円
本著は哲学的思想で、詩人という人間存在の
悲しくも美しい人生の深淵を問う。
「孤立した個」「自分だけの神探し」「『私』と『虚無』」など、
近・現代の包括的核心テーマを、
しなやかな筆致で明快に解き明かしていく。
朔太郎、中也の抒情的系譜を継ぐ詩人による渾身の書。
(中村不二夫)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
-------- Contents --------
Ⅰ 戦前・戦中の詩人論
小野十三郎の初期詩集におけるエディプス的構造
新・中也論 ――重力と恩寵
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』 ――ジョバンニ少年の性
リルケ『マルテの手記』 ――都市において詩は可能か
元祖「萌える男」萩原朔太郎 ――言葉に萌える
一行詩として読む尾崎放哉 ――言葉の果つるところに詩ありき
戦前のモダニズム詩 ――人間の変容
Ⅱ 戦後の詩人論
田村隆一論 ――現代詩というイデオロギー
「まど・みちお」試論 ――失われた手紙をめぐる冒険
寺山修司 ――わたしという虚構
室生犀星・絶筆「老いたるえびのうた」ほか
ほんとは怖い谷川俊太郎 ――それ(エス)が語る、宇宙
新川和江論 ――生の過剰
石牟礼道子『苦海浄土』 ――闘う抒情
Ⅲ 文学論・詩論・芸術論
科学と神 ――なんのための詩であるか
芸術とポエジイ ――近代絵画の光と闇
〈講演〉現代詩の希望 ポエム「風」フェスティバル2014
ギリシャ悲劇『オイディプス王』 ――母を巡るエロスの形式
村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』 ――「空虚」とはなにか?
西田幾多郎の「哲学の道」を歩く ――位置から場所へ
カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』 ――人形の魂
* * *
詩に関する覚え書き
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇