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赤い風船・その他水崎野里子詩集

著者
水崎野里子
サイズ
A5判
128ページ
製本
ハードカバー
ISBN
978-4-86000-521-4 C0092
発行日
2024/08/10
本体価格
2,400円

個数  




 
 

 

 

当詩集の包括する時期は、わたしの教師定年の年であり、コロナ禍がはじまった年である。

パンデミックという言葉に翻弄されたかと思うと、ロシア―ウクライナの戦役が始まった。

国境と人種とに何でこの今、またこだわるのかとは思ったが、
こだわる時代がまた来たな、とは思った。

そして世界各所で地震あり、またパレスチナではハマス系とユダヤ系が戦役を開始した。

どれも丸く収まる兆しはいまのところない。

こういう時代に、何をどう書くか? 考えつつひとつひとつ歴史の後付けとして書いていった。

 

(「あとがき」より)

 

 

 

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              降る

              何が降る?

              壊れたミシン

              破れ傘

              泥靴

              赤い花

              ちぎれた花弁

 

              降る

              黒光りのピアノ

              弦の切れたバイオリン

              脚の折れた椅子

              綿がはみ出した布団

              人間の腕

              ちぎれた脚

 

                  (「降る」より)

 
 
 
 
 
著者について
 
水崎 野里子(みずさき のりこ)
 
東京生まれ。武蔵野市の小中学校、杉並区の西高等学校卒。早稲田大学後期過程終了。在学中に結婚。
千葉県松戸に住む。長男出産。生まれたての長男を抱え、一年間、米国はマサチューセッツ州ボストンに住む。
子育てと勉学の両立と米国見聞を目指す。演劇をよく観た。
帰国後、元の住居に近い千葉県船橋市に移転。次男出産。英語教師を定年まで続ける。千葉県在住は現在に至る。
新しいマンションはだいぶ建ったが、近くに西船公園と行田公園がある。幼いころは井之頭公園へよく行った。
夫の国際学会への同伴、個人的には海外詩人会参加(英語詩朗読)にて滞在した国々と街は多い。
 
◉詩集:『あなたと夜』『火祭り』ほか
◉詩歌集:『長い夜』『恋歌』『法隆寺への旅路』『全山紅葉』
◉評論:『世界の詩人たち』『詩と文学の未来に向けて』『家族の肖像』
◉翻訳集1(日本語・文庫本):『現代アメリカ黒人女性詩集』『英米詩集』『現代アイルランド詩集』
                 『現代アメリカアジア系詩集』
◉翻訳集2(日英):『英米女性五人詩集』
◉英語版国際交流アンソロジー:『UPLI/WCP世界詩人会議2014年大阪大会参加者アンソロジー英語版』
               竹林館(大阪)制作。
               関西詩人協会国際交流アンソロジー英訳参加。
◉国内アンソロジー参加:『生活語詩アンソロジー』(日本語)創刊より毎号参加。
            他、関西詩人協会国際交流アンソロジーなど。
◉参加詩団体・アカデミア:「日本詩人クラブ」「日本現代詩人会」「日本文藝家協会」「日本ペンクラブ」
               「POVアメリカ・カリフォルニアZOOM詩人会」「日本アイルランド協会」
               「日本イェイツ協会」