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ホーム > エッセイ・評論 > 森鷗外 日清・日露戦争従軍地紀行

森鷗外 日清・日露戦争従軍地紀行

著者
田中幸昭
サイズ
A5判
264ページ
製本
ソフトカバー
ISBN
978-4-86000-464-4 C0095
発行日
2022/04/01
本体価格
1,800円

個数  

 

 

 

 生誕160年、没後100年記念 

 

 




南山(なんざん)の たたかひの日に

袖口の こがねのぼたん

ひとつおとしつ

その扣鈕(ぼたん)惜し

 

べるりんの 都大路の

ぱつさあじゆ 電燈あをき

店にて買ひぬ

はたとせまへに

 

              (『うた日記』より「扣鈕(ぼたん)」)

 

 

 

 明治を代表する武人と言えば、乃木希典であるが、明治を代表する文人は誰かと問えば夏目漱石か森鷗外で意見は分かれるであろう。しかし「明治人」なる言葉があるとしたら、その称号は鷗外に相応しい。

 本書は日清・日露戦争に軍医として従軍した鷗外の足跡を丁寧に辿る。

 読者はいつの間にか鷗外という明治人の深層と、明治という近代国家の創設期を辿ることになるだろう。

 大正・昭和・平成そして令和と続く私たちの道程に「明治」は重厚な存在感をもつ土壌として常に足元ある。

 

(帯文より)


 

 






「鷗外にゆかりのある日清・日露戦争の古戦場を

 歩いて見ようとしたのが本書の出発点でした」

(「あとがき」より)


先行研究文献を精読し、詳細な資料をもとに、韓国・中国・台湾へ――。

前著『森鷗外 ドイツ三部作紀行 舞姫・うたかたの記・文づかひ』同様、

ゆかりの地で撮影された写真も多数。

 

 




―――――――――― 目 次 ――――――――――

 

 

一 日清戦争における森鷗外の従軍地を訪ねて

 

二 日清戦争と森鷗外と台湾と

 

三 田山花袋の『第二軍従征日記』(日露戦争)に描かれた森鷗外

 

四 森鷗外の詩「乃木将軍」(『うた日記』)と、子息の戦死と乃木三絶

 

五 乃木希典のドイツ留学と森鷗外

 

六 森鷗外『うた日記』、日露戦争従軍の地を訪ねて

 

 
 
 




著者について
 
田中幸昭(たなか・ゆきあき)
 
1941(昭和16)年、福岡県八幡市(現北九州市)に生まれる
1969(昭和44)年~2001(平成13)年、大阪府立高等学校教諭
 
著 書
2013(平成25)年6月『ドイツ徘徊―哲学の散歩道―』(私家版)
   〃     11月『教師はつらいよ―高校国語講座―』(私家版)
2014(平成26)年12月『森鷗外 ドイツ三部作紀行
           ―舞姫・うたかたの記・文づかひ』(竹林館)