精神病とその周辺統合失調症と歩む
- 著者
- 石村勇二
- サイズ
- A5判
- 頁
- 166ページ
- 製本
- ソフトカバー
- ISBN
- 978-4-86000-389-0 C0095
- 発行日
- 2018/10/15
- 本体価格
- 1,600円
『精神病とその周辺』は、医学書でもなければ、専門書でもない。
高校時代から詩やエッセイを書き続けてきた一人の男が、
三十五歳で統合失調症になり、五十一歳でアルコール依存症にもなった。
この本は、専門家や支援者から見た精神病の世界ではなく、
あくまでも一人の当事者から見た精神病と、それを取り巻く世界である。
病気の体験や活動の体験が、中心となっている。
統合失調症になって、三十七年が経過する。
みずからの病気とどのように向き合い、どのように克服していったかが書かれている。
また、当事者の視点から見た、精神病を取り巻くさまざまなことが書かれている。
どのようにして、自分を取り戻し、元気になっていったかの参考になればと思う。
石村勇二 「あとがき」より
🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃🍃
統合失調症という経験は石村勇二さんを、支援される方から支援する方に変えた。
ヘルパー二級の資格を取り、精神病の人達への訪問ヘルパー、当事者講師、電話相談
の担当、長期入院者の退院支援、病院への改善提案など現在の活動に生かされている。
その記録と基本にある彼の考え方がこの本に書かれている。読者は時に涙するだろ
うが、自分と社会に向き合うわれわれを励ます智慧に満ちている。
永井ますみ 「添える花束」より
分裂病という言葉にこだわって/周囲の無理解と自助グループ/自立支援法と通院
退院促進支援事業/服薬について/Nの自殺/ピア活動/オープンかクローズか
週間行動表/自己選択の自由/等身大の自分/自立について/精神障害者宅へのヘルパー
生きづらさ/発病当時/否認の病気/精神科病院/病名の公表/障害者虐待防止法
刑法三十九条/言いっ放し聞きっ放し/幻聴について/断酒会/相模原事件
医療保護入院の犠牲者/断薬について/無駄な体験はない
――― 目次より抜粋