【絶版】地球の扉を叩く音たひらこうそう詩集
- 著者
- たひらこうそう
- サイズ
- 四六判
- 頁
- 112ページ
- 製本
- ハードカバー
- ISBN
- 978-4-86000-363-0 C0092
- 発行日
- 2017/06/15
- 本体価格
- 2,000円
【 完売しました 】
「地球の扉を叩く音」とは、
始原にあったはずの自然から文明への問いかけでもある。
「地球の扉を叩く音」を聞き逃さない詩人の魂は、
澄んだ心の持ち主であるだろう。
詩人の少年時代と故郷へのノスタルジーから始まる、
この詩集は単純な人間賛歌ではあり得ない。
痛みゆえの美しさと美しさゆえの痛みがある。
(尾崎まこと)
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この道を歩いてみんな大きくなった
緑豊かな風景を足で覚えてむらを育てた
光と影が台地に人を集めて話をした
水と緑が川のほとりに人を集めて話をした
沢山の昔話を伝え
話と一緒に栄えたむら
緑が茂り そうそうと風を呼んでいたむらがあった
水と緑を残して姿を消したむらがあった
光と水と緑は命のゆりかご
ゆりかごだけ残して人はどこへ行く
(「終わりのない旅」より)
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● 著者について ●
たひらこうそう(田平 孝三)
1926年、広島県庄原市生まれ。
1955年、関西大学第二文学部ドイツ文学科卒業。尼崎市役所に勤務。
2007年、大阪教育大学大学院修士課程日本史専攻修了。
その後、歴史論文、エッセイ等を書くかたわら、地域のボランティア活動に従事。
80歳を過ぎてから専ら詩を書く。
既刊詩集『八月の祈り』(2012年 らくだ出版)