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【絶版】路地裏岩国正次詩集
- 著者
- 岩国正次
- 叢書名
- ポエム・ポシェット18
- サイズ
- 文庫
- 頁
- 64ページ
- ISBN
- 978-4-86000-106-0 C1900
- 発行日
- 2006/06/10
- 本体価格
- 800円
【 完売しました 】
母と過ごした路地裏には、朽ち果てぬ故郷が眠っている。
いつもそこに還りたいがしかし
人間に目覚めれば辛く、前進する姿勢を風が阻もうとも
生きぬき様の一里塚をここに建設しよう。
だからこそ書くのだ。
生命(いのち)の海
延命それとも
在宅での看取り
往診医の声で
全身ピクピク震えを覚えた
軽い揺れから
発作へと
度重なる
疲労
脳萎縮による
血流の悪化が
原因だと
抗痙攣剤を処方された
脳死は人の死
尊厳死容認
生命の改革
真っ只中だというのに
延命でぼくの背筋がピンと伸びた