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ホーム > エッセイ・評論 > 日本の近代化と文学

日本の近代化と文学

著者
森 修
叢書名
ソフィア叢書18
サイズ
四六
210ページ
ISBN
978-4-86000-118-6 C0095
発行日
2007/03/20
本体価格
1,200円

個数  

一昨年、2005年は戦後60年、日露戦争終了後100年という記念すべき年であり、明治維新後140年近くが経過した。この約140年にわたる日本の「近代」において、近代社会の時代理念である近代民主主義がこの日本において成立したのかどうか、ということを多少なりとも明らかにしようというのがこの本の課題である。この課題を、文学者の創造的営みの中に跡づけようというのが本書の主な内容である。(「はじめに」より)


     〈 目 次 〉

はじめに
第一部 ルソーの民主主義思想

一 民主主義についての到達された一般的見解
二 ルソーの民主主義論(一)-結合形式としての民主主義-
  1必然的な過程としての結合化・社会化
  2悪しき結合化としての相互依存
三 ルソーの民主主義論(二)-政治における民主主義-
  1社会契約説 2一般意志
四 ルソーの民主主義論(三)-思想としての民主主義-
五 まとめにかえて-ルソーの立場-

第二部 文学に見る日本の近代化

  1歴史とは 2日本の近代化をとらえる視座
一 江戸後期の近代科学-杉田玄白『蘭学事始』-
  1『蘭学事始』出版をめぐって 2江戸時代の洋学と杉田玄白の時代
  3杉田玄白と前野良沢
二 明治~昭和初期-石川啄木と宮沢賢治-
  1革命詩人 石川啄木 2本稿の課題 3啄木、賢治の時代の農村
  4宮沢賢治と農村 5石川啄木の時代認識 おわりに
三 昭和戦後期-吉本隆明の世界-
  1吉本隆明との出会い
  2吉本隆明の世界の構造
   思想の構造 思想営為の推移
  3吉本隆明の思想の原点-不幸な世代-
   愛国少年 吉本隆明 敗戦と挫折

第三部 文学の諸相
序 文学との出会いについて
一 批評と創作-作家松下竜一と文芸評論家山口泉を例に-
  1批評と創作 2松下竜一、山口泉 3解説と批評
  4「潮風の町」読後感 5山口の切り口
  6山口の資質・立場 7松下の現実把握の評価
  8松下の叙情の評価 9松下の民衆像の評価 10小まとめ
二 人はなぜ神話に魅せられるか-人類、個人の黄金時代の物語としての神話-
序 1神話の起源についての系統発生(人類的起源)
  2人間の個体発生、人類の系統発生および神話
  3黄金時代である幼少年期(1)-子供の生理的時間
  4黄金時代である幼少年期(2)-無差別微笑期-
三 ファンタジーとは-ル・グウィン『影との戦い-ゲド戦記』
  1ファンタジーとの出会い
  2ファンタジーが子ども向けのお話といわれるのは?
  3『ゲド戦記』全五巻 4第一巻-「影との戦い」
四 宇宙と文学-見つめる宇宙と感じる宇宙-『二〇〇一年宇宙の旅』と『暗夜行路』
序 1宇宙を人間はどうとらえてきたか
  2宇宙を見つめる立場・『二〇〇一年宇宙の旅』
  3宇宙を感じる立場・『暗夜行路』
五 青春の文学-中原中也の詩によせて-
  1喪失の時代=青年期 2中原中也の創作動機
  3喪失の諸相 4不安・影
六 民俗の世界-『山妣(やまはは)』坂東眞砂子
七 風土と文学
  1宮沢賢治 2立原道造と宮沢賢治 3隠岐