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写真と俳句の融合――渾然の美
　　
写真は詩心、俳句は抒情…
七十一の写真は目をみはるような美しさ。
その美の一瞬を際立たせるように織り込まれた俳句。
写真と俳句のコラボレーションが導く、
渾然の美の世界へ。

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日のなかの終のひと葉の冬もみぢ

青林檎かりりと山の旅にあり

葬果ててだあれもゐない菊の前

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普通は解説的な文字は欄外に録するものだが、『フォトリリック』では、俳句が画面の中に織り込まれている。それも、ある時は縦書きに、ある時は横書きに、ある時は一行に、ある時は分かち書きに、と様々である。俳句は写真を助け写真は俳句を支えるようにとの、著者の「こまやかな配慮」を読み取るべきであろう。
私が「渾然の美」の標題を捧げる所以である。

　　　　　　　　　　　　　      （有働 亨氏　跋文より）