【絶版】冬の薔薇 木村孝夫詩集
- 著者
- 木村孝夫
- サイズ
- A5判変型
- 頁
- 76ページ
- 製本
- ソフトカバー
- ISBN
- 978-4-86000-215-2 C0092
- 発行日
- 2011/07/10
- 本体価格
- 1,500円
【 完売しました 】
詩集『冬の薔薇』について、その創造の核心はイメージでも言葉でもモノでもない。端的に「痛み」である。あらゆる存在の理由は虚ろである。存在と自己の衝突である「痛み」には必ず理由がある。その痛みが覚醒をもたらし、浮遊する人間の位置を決める。やさしい言葉遣いにもかかわらず、私たちが受けるある種の晦渋な印象は、そのまま想像力に溺れることを忌避する詩人の良心、つまり彼の美意識におけるリアリズムの水準の高さである。
(帯文より)
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モノクロの薔薇の表紙に綴じられた、
うつろう季節の一瞬をとらえる散文詩。
「ラムネ色の短い時間」「曼珠沙華」「春寒」など30篇。
鉛筆で大きな丸を一つ画いて、終わりにしようと思っている。
画用紙一枚に、画き切れない重さがあったのは暑い夏。そし
て大きく乱れた時間の破線。その線上に心ねを置くと、寂し
さを載せた先に、冬の番薇が咲いている。
(「冬の薔薇」より)
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